【着物おしゃれの重要ポイント・帯締め】TPOと色合わせのコツは?プロが解説
帯締めや帯揚げは、お太鼓結びをはじめ、帯の後ろ姿の形を作るうえで必要なものです。帯揚げは、帯まくらを包み、両端を持って前帯の上方で結び、整えます。
※帯あげは一般的には結びますが、結ばずに交差させるケースもあります。
「帯締め」は、帯の後ろ姿の形が崩れてしまわないように、また帯の手先がきれいに隠れるように、文字通り紐を使って締めておくという役割があります。どちらのアイテムも、着姿の中で現れるのは主に前姿と、横から見た際の帯に隣接した部分になります。
<写真>帯締めは、帯の後ろの形や、お太鼓の中に畳んだ手先をキープするという実用的な役目とともに、着姿をおしゃれに決める重要なポイントになっています。
TPOとして通常の着物と区別されているものは
1.第一礼装として留袖をお召しになる際に「白」を基調としたものをつける
2.喪服や弔事の際には「黒」のものをつける
の2点があるかと思います。礼装用の帯は、金銀糸や金銀箔が用いられていることが多く、それらと一緒に使う帯締めや帯揚げですので、礼装用の白の帯締めや帯揚げには金銀糸がアクセントとして使用されています。
また未婚女性の第一礼装である振袖には、帯締めは華やかな着物や帯に相応しい鮮やかな色糸と金糸を使用したものが好適です。振袖のスタイルも多様化していますから、アクセサリー感覚を重視した豪華な帯締めもございます。また、従来からある「平組(ひらぐみ)」の帯締めの場合は着姿がキリっとした印象に、「丸組(まるぐみ)」の場合はやわらかな印象になる気がします。どちらも、それぞれのお好みで選ばれるとよいと思います。
<写真>振袖用の帯と、帯締め。金糸や鮮やかな色糸を多用した華やかな表現が特徴です。左の帯締めは平組、右の帯締めは丸組で、小田巻の飾りもついています。帯1,628,000円 帯締め41,800円(左) 36,300円(右)すべて(髙島屋)※帯の価格は表地のみ。※価格はすべて税込み