写真を中心に絵画やオブジェなど250点を超える選りすぐりの作品群「マン・レイと女性たち」展
20世紀を代表する芸術家の一人、マン・レイ(1890~1976)。絵画や彫刻、オブジェ、映画、文学と幅広いジャンルで活躍した作家は、写真でもその類稀な才能を発揮した。スティーグリッツやデュシャンといった時代を代表する芸術家たちとの交流のなかで本格的にカメラを手にしたマン・レイは、当時、自立した芸術表現としてのあり方を模索していた写真の分野で名声を博す。そんなマン・レイの写真を特徴づけるのが、レイヨグラフやソラリゼーションといった独自の技法や、軽やかな撮影スタイル、そして長い生涯のなかで出会った女性たちの存在。人生の時々を過ごした恋人たち、女性アーティスト、女優、モデル、社交界の貴婦人といった女性たちは、マン・レイにとっての“ミューズ”であると同時に、激動の時代を生きる自由な人間性の象徴でもあった。