「重要文化財の秘密」に見入る 問題作から傑作になった変遷たどる
3月現在、重要文化財に指定されている明治以降の絵画・彫刻・工芸は68件。そのうちの51点を集めた。同館の大谷省吾副館長は「名品を並べたというだけではない。何をもって『貴重』とされ、どうしてこれが重要文化財に指定されたのか、といった視点で見てほしい」と語る。
16日には内覧会が開かれ、油絵で初の指定を受けた高橋由一の「鮭」や、東京美術学校の卒業制作で低評価を受けたという萬鉄五郎の「裸体美人」、意外にも平成に入ってから指定された明治を代表する高村光雲の木彫「老猿」など、さまざまな文脈で語られてきた作品に参加者らは見入っていた。5月14日まで開催。会期中の展示替えあり。問い合わせは050・5541・8600(ハローダイヤル)。【平林由梨】