[指す将が行く]中村太地八段に個人スポンサー、「棋士の存在、広く知って」
棋士と企業との個人スポンサー契約といえば、第一人者である藤井竜王と日本AMD、サントリー、不二家といった例があり、いずれも大きな話題となった。以前、丸山忠久九段が大塚製薬と栄養スポンサー契約を結んだケースもあるが、棋士との個人スポンサー契約というのは前例が少ないのが現状だ。中村八段は「3年くらい前から愛飲していたチャンバーコーヒーさんから、4月くらいに個人スポンサー契約のお話をいただきました。本当にありがたいことだと思いました」と話す。
今回のスポンサー契約のマネジメント担当者は「大谷翔平選手しかりですが、スポーツ選手に企業スポンサーがつくケースはごく当たり前です。ただ、将棋の棋士にスポンサーがつくケースはあまりないそうで、それが不思議でして。中村八段は王座のタイトルを獲得したこともある有名な棋士です。SNSやユーチューブチャンネルでの普及活動など発信力もあります。スポンサーとして棋士活動のお手伝いをできたらと考えていました」と語った。
チャンバーコーヒーは月々、厳選したコーヒー豆を届けるサービスだ。はやりの言葉を使うと「コーヒーのサブスク」といったところ。中村八段はコロナ禍になり、「おうち時間」が増えた3年ほど前、「そういえば、自分は無趣味だ。家でできる趣味でもあれば」と思っていたところ、チャンバーコーヒーと出会い、豆をひいてコーヒーを作ることを始めた。自分でいれたコーヒーのおいしさは格別だったそうで、趣味が誕生した。