フリッツ・ハンセンが瀬戸内の島をジャック!? 名作家具で島を彩る一大プロジェクト。
香川県丸亀市からフェリーに乗り30分ほどで到着する本島は、豊かな自然に恵まれた小さな島。この島の各所を〈フリッツ・ハンセン〉の名作家具で彩るプロジェクト「フリッツ・ハンセン島」がスタートした。企画したのは〈フリッツ・ハンセン〉と、香川県丸亀市を拠点とするインテリアショップ〈CONNECT〉だ。〈CONNECT〉代表の高木智仁さんは語る。
「3年前に〈フリッツ・ハンセン庵〉を一般公開した直後から、たくさんの反響をいただきました。そして、“何か一緒におもしろいことをやりましょう”と多くの方に声をかけていただいた。〈フリッツ・ハンセン庵〉をきっかけにできた仲間と共に、さまざまなスポットを〈フリッツ・ハンセン〉の世界観で設え、島ごとジャックしようと思い立ったことから、今回の「フリッツ・ハンセン島」の計画がスタートしました」
島の北東部に位置する笠島地域は、戦国時代には塩飽(しわく)水軍の本拠地となるなど古くから開かれた港町で、江戸~大正時代の名残を残す街並みが今も美しい状態で保存されている。
2019年に一般公開された〈フリッツ・ハンセン庵〉は、その笠島地域にある古民家を〈フリッツ・ハンセン〉のコレクションで演出した休憩スポット。江戸時代に建てられた古民家を最小限の改修にとどめ、家具の力で空間の可能性を提示した試みだ。
第2弾となる今回は、創業150周年を迎えた〈フリッツ・ハンセン〉のアニバーサリーコレクションや復刻アイテムが並ぶスペシャルな空間。また、“石の島”として日本遺産認定されている本島の石や、島に自生するザクロなどの植物も取り入れて、土地の歴史も感じられるスペースに。そして前回同様、デンマーク出身のフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンが手がけたフラワーアレンジメントもディスプレイし、日本とデンマーク文化の融合を試みている。