液体被害の東大寺大仏殿「二度としないで」 完全除去、困難な作業
除去作業は文化財の保存修理を専門に担う「国宝修理装潢師(そうこうし)連盟」(京都市)の技術者が担当。水で浮かせた汚れを吸水紙で拭き取った後、胡粉(ごふん)と呼ばれる顔料を塗り、液体跡を目立たないようにした。2~3週間後に状態を確認し、さらに作業が必要かどうか判断するという。
東大寺では事件を受け、防犯カメラの台数を増やすなど対策を強化する。上野周真庶務執事は、「完全な除去は難しい。絶対に事件と同じようなことはしないでほしい」と話した。【川畑岳志】