フィンランド最古のテキスタイルデザイン「フィンレイソン」 時代を超えて愛される魅力【長崎発】
生地一面にずらりと並ぶリンゴ、よく見ると虫がかじった跡も…。
デザインしたのは、フィンランドのテキスタイルブランド「フィンレイソン」。北欧の自然や動物、文化などを鮮やかな色とシンプルなデザインで表現している。
フィンレイソン展 来場者:
(フィンレイソンは)知らなかったけど、色合いがすごくかわいらしい
フィンレイソン展 来場者:
パンダの絵、かわいいって思った
幅広い世代に愛されるフィンレイソンは、小さな紡績工場から始まった。戦後、技術が発展したことで鮮やかな色や大きな柄がプリントできるようになった。
時代と共に、色使いやデザインを少しずつ変えながら200年以上、人々の暮らしを彩ってきた。フィンランド最古のテキスタイルブランドとして寝具や布製品のほか、キッチングッズなどの雑貨も手掛けている。
中村葉月アナウンサー:
諫早市内のモデルハウスです。フィンレイソンのクッションやタペストリーが生活空間に彩りを加えています
多彩なデザインは部屋ごとに違った表情を見せる。
スウェーデンハウス 長崎店・鶴田百合子店長:
クロスなど「家づくりをするときこういう柄を使いたい」と、自分の生活に取り入れてくれる方が多い。身近に感じてもらえたらうれしい
私たちの生活で当たり前となっているアイテムの中で、フィンレイソンが先駆けとなったものがある。
「布団カバー」だ。フィンレイソンでは、今から60年ほど前に初めて販売した。
フィンレイソン日本総代理店 アンドフィーカ・今泉幸子代表取締役:
(布団カバーは)働く女性が増えてきて、家事を楽にするために支えてきたもの。(デザインが)暮らしと直結している。トレンドではなく、暮らしそのものにある
日本の代理店で代表を務める今泉幸子さん。北欧のデザイナーと日本の企業をつないでいる。今泉さんは、フィンレイソンのデザインや華やかな色づかいには、北欧ならではの理由があるという。
フィンレイソン日本総代理店 アンドフィーカ・今泉幸子代表取締役:
フィンランドは秋と冬がほとんどで、花が咲く時期がとても限られていて、花をインテリアに取り込んで、暗くて寒い冬の間でも自然を楽しめるように、生活がインテリアを通して豊かになってきた。
四季がある日本では、季節の移ろいを外で楽しむことができるが、フィンランドでは寝具や生活雑貨に自然を取り入れることで、家の中で季節を感じてきた。
フィンレイソン展 来場者:
クッションにしてみたいなとか、こういうので寝たら気持ちいいかなというデザインがたくさんあった
フィンレイソン展 来場者:
今見ても新しい感じがする。色味が明るいので、どれをとっても部屋に1つあると明るくて気分が良いのではと
フィンレイソンでは、伝統を守りながら環境に配慮した取り組みも行っている。
古くなったシーツをフィンランド全土から回収し裁断して、ラグなどの製品に生まれ変わらせている。
フィンレイソン リードデザイナー オスミ・コスキネンさん:
フィンレイソンと日本人には共通するところがあると思う。自然に親しみ、尊重するところ。次の200年も美しいテキスタイルを届けられたら。すてきな商品やデザインからお気に入りを見つけてほしい
豊かな自然を取り入れたデザインは、時代を超えて人々の暮らしを彩っている。
フィンレイソン展は3月26日まで長崎県美術館で開催されている。
(テレビ長崎)