自宅で挑戦ふるさとの味 群馬「炭酸まんじゅう」 農家の手作り直売所で人
冬の長い日照時間や乾燥したからっ風、水はけのよい土壌など、小麦づくりに適した群馬県は全国有数の産地である。こうした背景から、粉食文化が発達・定着し、小麦を使った郷土料理が多い。炭酸まんじゅうもそのひとつ。
甘いものが希少だった昔は「炭酸まんじゅう」はごちそうの代表格で、十五夜など季節の行事の際に作られたり、農作業の間食である「こじゅはん(小昼半)」にと、さまざまな場面で食べられてきた。
現在では、農家の手作りまんじゅうとして県内各地の道の駅や農産物直売所に並んでおり、人気商品のひとつとなっている。
作り方は、小麦粉と重曹、ベーキングパウダー、砂糖を使って生地を作り、餡(あん)を包み丸めたら、蒸し器で熱を通して完成。中はあんこを詰めたものが一般的だが、高菜やおから、きんぴらなどを入れて総菜風にすることもある。
玉村町保健センターで管理栄養士をしている杉浦友紀さんによると、炭酸まんじゅうは季節や気温、湿度により色の出方が変わってくるという。「黄色味が濃かったり薄かったりしても、気温の影響なので味には関係ない。失敗ではないので心配しないで」と話す。また、生地が膨らむので、具をたくさん入れることがポイントだそうだ。重曹を入れすぎると苦くなるので注意。
ごつごつして不格好な見た目だが、どこか懐かしさを感じる味わい。ふかしたてはもちろん、冷めてもおいしい。好みの具材を入れて楽しむこともできる。低カロリーでもあるため、おやつには最適だ。思った以上に簡単に作れるので、今日のおやつにいかが?(佐藤津世子)
【材料】(10個分)
小麦粉 200グラム
ベーキングパウダー 小さじ1/2
重曹 小さじ1
卵 1個
砂糖 30グラム
水 30~40ミリリットル
小豆あん 300グラム
【作り方】
①小麦粉とベーキングパウダー、重曹を合わせてふるっておく。
②ボウルに卵と砂糖を入れてよくまぜる。①でふるった粉を加え、水を少しずつ加えながら、耳たぶくらいの硬さによくこねる(水の量は加減する)。
③ボウルの中で②を丸め、ラップをして常温で20~30分ねかせておく。
④ねかせた生地を10等分に分け、丸めておく。あんも、10等分にして丸める。手に粉をつけて、丸めた生地を広げ、あんを包んで丸める。
⑤蒸し器に5センチ角に切ったクッキングシートを敷き、その上に丸めた生地をのせる。蒸気の上がった蒸し器で蓋に布巾を挟み12~15分くらい蒸す。
⑥蒸し上がったらザルに取り出してうちわであおぐ。