『僕はこれからも「正しくないこと」を書いてしまうだろう――親ガチャで圧勝するも苦悩だらけ、小佐野彈という生き様』への皆さんの反応まとめ
小佐野自身、これまでの人生の中で、最も多く言われた言葉だという。
ハイパーセレブの家系に生まれ、何不自由ない暮らしを約束された少年時代。同性愛者であることをひた隠し、狂おしい感情を持て余しているとき、短歌に出合う。2017年、短歌研究新人賞を受賞。散文の評価も高く、最新小説は早くも話題を集めている。
一方、大学・大学院では経済学を学んだ。「推し」のアイドルに導かれて移住した台湾で起業。日本茶のカフェ事業で成功し、現在は百貨店での直営店舗運営や商業施設での催事出店を展開しながら海外フランチャイズ事業を伸ばしている。
「僕、会社を創ることは楽しめるんですけど、その後の経営は苦手だし、楽しめないんですよ。コツコツ実務を続けるのがすごく苦手で。実家が持っていた会社※を見ていても、会社っていつまでも創業者のものではないんだな、と思いますし。また創業者が会社の代名詞になれば、永続性を妨げることにもなる」
(※大伯父にあたる小佐野賢治が創業した「国際興業グループ」は、運輸・交通、流通・商事など、複数の事業を行う総合レジャー企業である。小佐野彈は2代目社長(母方の祖父)の孫として生まれた。米系ファンドに買収され、その後経営権は一族に戻ったが、一族内で骨肉の訴訟が勃発。小佐野家の御家騒動は今も続く。)
大枠では、「作家」と「実業家」の二本柱。誰もが夢見る職業を若くして2つも叶えた男は、子どもの頃、どんな大人を目指していたのか。聞けば、そもそもどちらも目指したことはなかった、という。次ページは:胸に秘めた将来像は「BLの主人公」前へ1234次へ1/4ページ