祝100歳! 2023年は柚木沙弥郎の日めくりカレンダーと一緒に。
1922年生まれの染色家・柚木沙弥郎は、今年10月で満100歳を迎える。制作意欲は衰えず、来年は日本民藝館で個展も予定。その表現は歳を重ねるごとに伸びやかになり、世代を超えてファンが増え続けている。
柚木作品の魅力のひとつが、線や形の面白さ。愛らしく、どこか親しみを感じる雰囲気があり、数字や文字を描けば、一目でそれが柚木の作と分かる。今回の日めくりカレンダーの文字や数字は、すべて描き下ろしというからより贅沢だ。
「数字を見ているだけで温かみや微笑みが伝わってくる」と話すのは、日めくりカレンダーのデザインを手がけた深澤直人。
「柚木先生は、彼にしか描けない線や形をずっと描いてこられました。 歳を重ねるごとに作品が生き生きとしてきているようにも思えます。アーティストは自分にしか描けないものを描くもの。ただ彼はそんな大それた考えもなく、練習や清書もなく、さらっと描くのではないかと思えるのです」
カレンダーは山梨県を拠点に、和紙漉きの製法で作った新しい紙「ナオロン」の日用品を提案する〈SIWA〉が制作。さらりとした手触りの両更クラフト紙を束ね、本のように開いてめくる仕様になっている。基本はモノトーンだが、毎月1日だけはグリーンのインク。これは柚木の作品に度々登場する色で、月初めを穏やかな気持ちで迎えられる。
カレンダーは一枚ずつ切り離すことができるので、その日の出来事をメモして日記代わりに使ったり、メッセージカードとして誰かに贈ってもいい。
柚木はこれらの文字に「今日の歓び 一生の歓び」という言葉を添えたそう。この言葉と共に、2023年を過ごしてみるのもいいかもしれない。
W120mm × H165mm × D42mm。150冊限定。17,600円。