港町と満月の夜空、戦争の歴史…古い建築物と調和したアート作品 瀬戸芸秋会期の見どころ【香川発】
江戸時代から港町として発展してきた香川県多度津町の中心街には、古い建築物と調和したアート作品が並ぶ。
ここはかつて金物店だった建物で、戦前の教科書などの資料に、海原を行く船をイメージしたアート作品が展示されている。
こちらは、日露戦争時に多度津町から出征した兵士と見送る母を描いた、地元に伝わるエピソード「一太郎やあい」を表現した作品。
かつて北前船の寄港地としても栄えた港町・多度津。メインストリートの本通り商店街では、「多度津街中プロジェクト」として、地域の古い建物と調和した複数の作品が並んでいる。
酒蔵だった建物の壁に映し出されるのは、満月の夜空を写し続けた約11分の映像作品。
制作した山田悠さん:
満月が街のシルエットを覆うように、私自身が後ろに前に、右に左に行ったりしながら、街を縦断した記録としてつないだ映像作品
作品は、夜の多度津町をアーティスト自ら歩いて撮影した400枚の写真から構成される。
制作した山田悠さん:
すごく街並みが魅力的な場所だと思った。街並みを主役にできるように、手を入れすぎずに一番生かせるような形で展示できないかと、こういう形にした
多度津町中心街の趣深い新作を含めた瀬戸芸秋会期は、香川県中西讃の4つの島も新たに会場に加わる。
(岡山放送)