埼玉入試最新動向② 公立高校 栄光ゼミ担当者に聞く
今春の埼玉県の公立高校の入学者選抜実施校は全142校(全日制137校、定時制24校)でした。募集人員は3万8358人、実受検者数は4万778人、入学許可候補者数は3万5743人となりました。全日制課程のみだと、募集人員は3万6242人、実受験者数は3万9685人、入学許可候補者数は3万4662人です。前年と比べると、募集人員・実受験者数・入学許可候補者数はそれぞれ微減しました。
首都圏全域においては、公立高校を志望する受験生の割合が年々少しずつ下がってきており、埼玉県の公立入試においても、その流れは同様です。全体として志願者数の二極化が進行しており、今春は、児玉白楊高校と児玉高校を統合して児玉高校、飯能高校と飯能南高校を統合して飯能高校が、それぞれ開校しました。今後も12校の県立高校を6校に統合する予定で、統合予定の12校は令和5年度(本年)までの募集となっています。前回述べた、多様な進路選択をする中学生が増加している結果といえます。
埼玉県の公立高校入試では入試後に学力検査問題の平均点が発表されており、今春は社会・数学・理科で前年度より平均点が上昇し、国語・英語で下降が見られました。学力検査問題については、年度によって違いはあるものの、例年おおむね50点~60点程度で、基礎的な内容から応用的な内容まで幅広く出題がされています。上位校を中心に採択している、数学・英語の学校選択問題では、応用的な内容の占める割合が高くなっています。(栄光ゼミナール高校入試責任者・松田裕太郎)