ヴァージル・アブローの功績を辿る。逝去後初の書籍がルイ・ヴィトンから出版。
ヴァージル・アブローがルイ・ヴィトンのメンズ アーティスティック・ディレクターとしての初コレクションを発表したのは、2018年6月。メゾン初のアフリカ系アメリカ人の抜擢がファッションの新時代を象徴する出来事として刻まれたこのショーは今も記憶に新しい。『Louis Vuitton: Virgil Abloh(ルイ・ヴィトン:ヴァージル・アブロー)』は以降、彼がルイ・ヴィトンで手がけたコレクション全8のコレクションとショーにそれぞれ1章ずつを割き、その軌跡を丁寧に記録した内容となっている。
著書は、ヴァージルとも親しかったという英国版ヴォーグの編集長のアンダース・クリスチャン・マッセン。『オズの魔法使』や小説家ジェームズ・ボールドウィン、1969年のドラムソロ『アーメンブレイク』といったコレクションの着想源から、ヴァージルの過去や文化的感覚を紐解いた取材をもとに、他では語られてこなかった物語が320もの貴重な写真や画像を手引きに綴られている。また、NIGO®やナオミ・キャンベル、キッド・カディといったヴァージルと親しい人物らの考察も含まれ、公私にわたるヴァージルを垣間見ることができる。
「限界はない...人生はとても短いのだから、 1日たりとも無駄にすることなどできない」 ーーー同書に散りばめられた”Abloh-isms”とも言われる彼の言葉の数々。現代を象徴する希代のクリエイターの功績を今改めて、辿り直したい。
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クラシック版(359ページ)は23,100円。アルティメット版(360ページ)はシルクのクラムシェルに箔押しされた表紙、カスタムカードボードパッケージ入りで価格は144,100円。ルイ・ヴィトン ストアおよび公式サイトにて発売。英語およびフランス語版で発売され、フランス語版は公式サイトのみの取扱い。