大日本図書の教科書 次回検定不合格 汚職事件受け
罰則の対象は同社発行の理科と数学、保健体育の中学校の教科書。文科省の教科用図書検定規則では、発行者が教科書検定をゆがめるような不公正な行為をした場合、検定に申請した教科書を不合格にすると規定している。
確定判決などによると、藤井寺市立中の教科書選定では、同市の教科書選定委員だった元中学校長が、同社の元役員らの依頼を受けて同社の教科書が選定されるよう便宜を図った。元校長は同社側から飲食やゴルフの接待、現金の提供などを受けていた。同社の元役員らは贈賄罪で略式命令を受け、元校長も加重収賄罪などで有罪が確定している。
文科省は同社側が中学教科書の採択を巡り、不適切な接待を繰り返してきたことを問題視。選定の公正性確保のためには、重い罰則の適用が必要との結論に達した。