石牟礼道子さん30代の手紙発見 鶴見さんに水俣病への思い 2022-02-05 水俣病の苦しみを描いた小説「苦海浄土」で知られ、2018年に死去した作家石牟礼道子さんが、30代の無名時代に哲学者鶴見俊輔さん(15年死去)に宛てた手紙が22日までに見つかった。「水俣病など中心にすえて疎外の底部へ降りたい」と決意をつづり、強い問題意識がうかがえる。 石牟礼さんが熊本県水俣市の仲間と1963年に発行した同人誌「現代の記録」を元古書店主で作家の青木正美さん=東京都葛飾区=が入手し、中に挟まれていた手紙を発見。石牟礼さんを編集者として長年支えた近代史家渡辺京二さん=熊本市=も内容を確認した。