埼玉県狭山市で奈良・平安時代の人々の暮らしを探る企画展
博物館によると、同市には旧石器時代から人が住み、縄文時代には多くの「ムラ」が存在していた。その後、人の気配が薄くなり、次に集落が作られるようになったのが、奈良・平安時代の8~10世紀のことという。ところがそれ以降の中世は再び集落がなくなったとみられる。
奈良・平安時代には、高麗郡建郡(716年)や国分寺建立の詔(741年)などの歴史的な注目ポイントがあり、博物館では「7世紀後半の高句麗・百済の滅亡により、渡来人たちがこの地に配されたこと、国分寺建立という一大プロジェクトなどの影響で、狭山の地に多様な技術を持つ人々が新たに移住したのかもしれない」としている。
日本各地から人々が集まった可能性がある根拠として、日本各地産の土器が鳥ノ上遺跡から見つかっていることが挙げられ、これらの土器も展示されている。
遺跡に関する文献などは見つかっていないが、「今回展示された資料などから鳥ノ上遺跡の集落の性格をみなさんも考えてみてください」としている。
2月26日まで。毎週月曜休館。入場料は一般150円、高大生100円、中学生以下無料。