モデルはなさん「失敗も笑いもたくさん」茶道のお稽古を6年間続けて気づいたこと
HANA(はな)○上智大学比較文化学科にて美術史を専攻。17歳からモデルをはじめ、婦人画報社(現・ハースト婦人画報社)刊のティーン誌『mcシスター』の専属モデルとして活躍。現在もモデルとして活動しながら、テレビやラジオのレギュラー出演のほか、旅、お茶、料理、仏像などをテーマに各誌紙およびオンラインで連載をもち、著書も多数手掛ける。
撮影=名和真紀子
ーお稽古を始めて6年になるというはなさん。お稽古の道のりはどのようなものでしたか?
はな: 6年間というと普通の習い事だと長く続いている気持ちになると思うのですが、お茶の場合、50年、60年とお稽古されている先輩方もたくさんいらっしゃいます。まだ入り口のあたりをうろちょろしている感じです。
ー60年!大先輩ですね。
はな: はい、先輩方を見ていると、お茶は一生勉強できる楽しく奥深い世界だなぁと思います。私の場合、本にも書きましたが、2週間前にやったお点前を忘れてしまうなどいまだにたくさん失敗がありまして。お茶の道はまだ始まったばかり、といった気持ちで毎回お稽古しています。
ーはなさんはいま、どのくらいお稽古したところにいるのでしょう。
はな: 裏千家では次のお稽古に進んでいいですよ、という許可をいただく許状式というのがあり、わたしはいまひとつ目の許状をいただいたところです。月に2度のお稽古は特別クラスのような感じで、行くともう準備が整っていて、お茶を点てるお点前から始めるクラスなんですね。
でも今回、お花を準備したり抹茶を棗(なつめ)に入れたり、お茶席の支度をする水屋(茶室に付随する、茶席の準備を調える場所)のお仕事も習いました。お茶とはほとんどが事前の準備にあるんだ、ということが深くわかり、勉強になりました。
<写真>はなさんが受け継いだ祖母の茶碗。韓国の人間国宝による青磁象嵌 雲鶴文 茶碗。建築家の隈研吾さんにこの茶碗で一服点てたこともある。