4日に開幕のピカソ展 大阪の国立国際美術館で内覧会
戦後、画商としてパブロ・ピカソやアンリ・マティスら20世紀絵画の巨匠たちと交流したハインツ・ベルクグリューン(1914~2007年)。本展では彼の優れたコレクションの中から、えりすぐった76点の日本初公開作品を含む97点に、日本の国立美術館所蔵の11点を加えた108点が圧倒的な迫力で並ぶ。
とりわけボリュームがあるのは国内美術館の3点を含む46点のピカソと、34点のパウル・クレーの作品だ。ピカソは初期の「青の時代」から晩年の1970年の作品までを展示、天才画家の画風の変遷をじっくりたどることができる。
ピカソとともにベルクグリューンが追い求めた画家、クレーについても第一次世界大戦末期からの十数年間を柱に、線と構成に緊張感のある優品をそろえた。
担当する同館の安來(やすぎ)正博上席研究員は「これだけ多くの質の高いピカソとクレーの作品を一堂で見られるのは得難い機会」と話す。
会期は5月21日まで。(正木利和)