『「学歴フィルター」とは何ものか? 企業は学歴差別をなぜ公表できない?』へのみんなの感想まとめ
学歴フィルターとは、学生が企業にエントリーをする際、偏差値の高い有名大学の学生が他大学よりも優先的にエントリーができるというものです。就活ナビという存在 まず、就活ナビについて説明します。学生が企業にエントリーする際は、エントリーフォームにプロフィルを記入しなければいけません。これが就活ナビといわれているシステムです。就活ナビは申込企業から掲載料を頂戴して、情報を掲載することで成立するビジネスモデルです。
つまり、企業と学生の橋渡しをする存在ではありません。学生に対して公平な機会を与える装置ではありません。就活ナビはWindows95が発売され、ネットが一般化してきた時期に多くが上市されました。現在はリクナビとマイナビの2強と言われています。
母集団を管理するには、大学名、出身地などの属性別に管理をする必要があります。企業は入力された情報に対して選考結果のフラグを立てたり、進捗(しんちょく)を確認します。学生情報をもとに個別囲い込みをするなら、偏差値の高い有名大学にアプローチが集中することは自然の流れでした。つまり、かなり以前から、学歴フィルターは存在したということです。
学歴フィルターはネットが一般化する前から存在しました。昭和40年代にさかのぼれば、今よりもはるかに辛らつな学歴採用が存在していました。日本を代表する重厚長大型企業や金融機関の多くは大学別による幹部候補生採用を明確に打ち出していました。
いまだにその流れが残っていますが、変わったことは企業がオブラートに包むようになったことです。私はこのような当たり前のことがなぜ、いまさらクローズアップされるのか、不思議だと考えています。大学の就職部では事前に説明しないのでしょうか。次ページは:学歴フィルターの仕組み前へ123次へ1/3ページ