大地の芸術祭作品破損 「誰でも失敗する」作者クワクボさんが思い
クワクボさんは「暗い展示室で何が起こったのか、どうして生徒たちがこんなことをするようになったのか、自分はまだすべてを理解しているわけではありません」としつつ、生徒を思いやり、「まだ中学生ですから、これからの発言や対応には注意深くありたいと思っています。考えてみれば、誰でも若いうちはちょっとした失敗をするもので、今回結果だけ見れば一線を越えていたかもしれませんが、それでも誰かに怪我(けが)を負わせたわけではありません。確かに作品は完全に破壊されましたが、物は物です」としている。クワクボさんによると、素材は修理や再生が可能で、「作品を修復する気力も体力もあります」と述べている。
さらに、「それよりも重要なのは、生徒たちが内なる不満や怒りや欲望をさまざまな違った形で表現できるように支えることです」として、周囲の協力が必要だと呼びかけた。
十日町市によると、4月21日、新潟市から修学旅行で訪れた中学生が、「LOST#6」(クワクボさん制作)と「WellenwanneLFO」(カールステン・ニコライさん制作)の2作品を損壊。「LOST#6」は公開できない事態となっている。【高橋咲子】