第60回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展がキュレーターを発表。ラテンアメリカ人としては初
日程は2024年4月20日~11月24日。キュレーターには、サンパウロ・アシス・シャトーブリアン美術館(MASP)のアーティスティック・ディレクター、アドリアーノ・ペドロサが任命された。
ペドロサはこれまで、第24回サンパウロ・ビエンナーレ(1998)の非常勤キュレーター、ベロ・オリゾンテのパンプーリャ美術館の展示・収蔵担当キュレーター(2000~03)、第27回サンパウロ・ビエンナーレ(2006)の共同キュレーター、第12回イスタンブール・ビエンナーレ(2011)の共同キュレーター、第9回上海ビエンナーレ(2012)のサンパウロ・パヴィリオンのキュレーターなどを務めた。今回は、ラテンアメリカ人として初めて同ビエンナーレのキュレーターに任命された。
ヴェネチア・ビエンナーレ財団のロベルト・チクット会長は声明文で、ペドロサの任命は前回の芸術監督を務めたチェチリア・アレマーニとの協働の経験から生まれた結果だとしつつ、ペドロサについて次のように評価している。「ペドロサは、現代に開かれた視野で展覧会を構想し、その場所の本質を無視できない世界の観察眼を持つ有能さと独創性で知られている。このことは、彼のビジョンを制限するのではなく、必要不可欠な議論へと発展させた」。
また、ペドロサは「このプロジェクトに着手することはエキサイティングな挑戦であり、責任でもある」としながら、「アーティストをヴェネチアに招き、彼らのプロジェクトを実現すること、そしてビエンナーレの素晴らしいチームと一緒に仕事をすることを楽しみにしている」と期待を寄せている。