神楽の継承へ全国組織が発足 一括してユネスコの遺産登録目指す
宮崎県によると、神楽の保存は後継者不足などで各地で継承が難しくなり、地域を超えて課題や解決策を共有するため、全国組織の設立に至った。協議会の事務局は県教委文化財課に置き、会長には「高千穂の夜神楽伝承協議会」(高千穂町)会長の後藤俊彦さんを選んだ。
これまでユネスコの無形文化遺産には岩手県花巻市の「早池峰(はやちね)神楽」と、松江市鹿島町の「佐陀神能(さだしんのう)」の二つの神楽が登録されているが、協議会では各地の神楽を一括した形での登録を目指すという。
11日には国立能楽堂(東京都渋谷区)で設立総会があり、オンライン参加を含め全国から関係者約160人が参加。宮崎県の河野俊嗣知事はあいさつで「力を合わせて大切な地域の宝を守る取り組みを進めたい」と述べた。【一宮俊介】