国宝など120点で大安寺の歴史たどる 奈良博で特別展
大安寺(奈良市)は天皇が発願した最初の寺「百済大寺」が起源で、吉備池廃寺(桜井市)が寺跡とされる。平城京遷都で現在の場所に移り、奈良時代には約26万平方メートルに90余の堂宇が並ぶ壮大な伽藍を誇った。インドやベトナムなど国内外の僧侶約1000人が集まり、平安時代には空海も別当を務めた。しかし、度重なる災禍によって、現在の境内の面積は最盛期の約4%にとどまる。
特別展では、秘仏で本尊の十一面観音立像(重要文化財)を約100年ぶりに寺外で公開(5月22日まで)。伝馬頭観音立像(重要文化財、5月24日から)など奈良時代の仏像が並ぶほか、失われた伽藍を復元したCG映像も見られる。
月曜休館(5月2日は開館)。一般1800円、高校・大学生1500円、小中学生800円。ハローダイヤル(050・5542・8600)。【上野宏人】