吉野ヶ里遺跡の石棺墓、側壁の内側からも赤色顔料とみられる付着物
県によると、この日は石棺内部を四等分し、はす向かいの2区画を約15センチ掘り下げた。10枚の側壁のうち、短辺1枚の内側の上部に、約3センチ四方の赤い付着物が見つかった。5日の調査でも同様の赤い痕跡が石蓋を外した後の土の表面にあった。それぞれの成分分析は、現在の発掘調査を進めた上で外部の研究者に委託するという。
県は石棺の深さを30~35センチと想定しており、13日に残る2区画を掘って石棺内部の土の半分を取り除く。
県文化財保護・活用室の白木原宜室長は「一般的に、副葬品や人骨の一部は棺の底面に沈んだ形で見つかることが多い。今週内に底まで掘り下げる見通しだ」と話している。