文化庁、「史跡候補」保全強化へ リスト化検討、「高輪築堤」教訓 2022-06-08 埋蔵文化財の存在が知られながら十分な損失防止策が取られていない土地を対象に、文化庁が保全強化の検討に入ったことが8日分かった。これら全国約47万カ所の中から貴重な遺跡があると見込まれる場所を「史跡候補」としてリスト化し、地権者や開発事業者に保全を訴える案が出ている。再開発が先行し、鉄道創成期の遺構「高輪築堤跡」(東京都)を一部しか保全できなかった教訓を生かす。 文化審議会の調査会が近く保護制度見直しの方向性を示す。規制強化につながるとの反発も予想されることから、一般からの意見公募も踏まえ慎重に制度設計を進める。