『揺れる自民党1993年に酷似? 総裁選は脱「派閥・安倍」世代間対立の様相〈AERA〉』へのユーザーの意見まとめ
【写真】菅首相からの寵愛を受けるも、ついに更迭された総務省の高級官僚はこの人* * *
「1993年によく似ているな」
ある自民党のベテラン議員は、水面直下で繰り広げられている総裁選のゴタゴタをそう揶揄(やゆ)した。93年に何が起きたのか。当時の宮沢喜一内閣に対する不満が自民党内で爆発。「派閥の古い体質はもうたくさんだ」「このままでは自民党の未来はない」と一部の若手が鉄の結束とまで謳われた派閥の掟(おきて)を振り切り造反。自民党は分裂し、直後に行われた解散総選挙で自民党は大敗。細川護熙首相が誕生し、自民党の55年体制に終止符を打つきっかけとなったのだ。
無論、今の状況で自民党が割れることは想定できない。しかし、目下の総裁選で繰り広げられているのは「総選挙の顔を誰にするべきか」だけではない。自民党の若手を中心に深まる「古い派閥政治への抵抗」だ。
その結果、この総裁選は世代間対立の様相を呈している。この「古い体質の派閥政治」の象徴こそ、今の自民党を支配する安倍晋三・前首相と麻生太郎・副総理兼財務相だ。総裁選の鍵となる人物は石破茂・元幹事長だと言われている。
■岸田氏は変化アピール
総裁選の有力候補は岸田文雄・前政調会長(64)、河野太郎・行政改革相(58)だ。この2人を追う格好で高市早苗・前総務相(60)、野田聖子・幹事長代行(61)が続く。それぞれの候補について派閥との関係を整理する。
まず最大派閥「細田派(衆61人、参35人)」の大勢の支持を取り付けたのは岸田氏だ。派閥トップの細田博之・元幹事長は14日に行われた臨時総会で「候補の一本化はせず、それぞれの議員の判断を尊重する」と語った。一本化をせず、という意味は、一部の所属議員から高市氏を推す声があがっているためだ。事実上の自主投票という体裁だ。前へ1234次へ1/4ページ