昨年平均点低迷の数学 今年は「易しく」 共通テスト予備校分析
平均点が過去最低となった昨年の数学Ⅰと数学Ⅰ・Aは、大学入試センターの外部評価で難易度が「あまり適正でない」とされた。その反動からか、今回はともに「昨年より易化」(ベネッセコーポレーション・駿台予備学校)した。
河合塾は数学Ⅰ・Aについて、「全体的に問題文が読みやすく、計算量はやや減り、時間内に解き終えられるようにする配慮がみられた」と指摘した。
ベネッセ・駿台によると、数学Ⅱと数学Ⅱ・Bでも易化傾向が目立った。ただ、代々木ゼミナールは「全体として大問・小問ごとの難易の差が大きかったため、取れる設問を見抜き、確実に取る力が例年以上に要求された」とした。
代ゼミの分析では、理科の難易度は物理、化学、生物は昨年並み、地学はやや難化した。物理では実験データの分析など探究活動を意識したと思われる出題が目立ったほか、生物でも「文章量の多い実験の説明など相応の読解力が必要な問題が随所にみられた」。
河合塾によると、理科の基礎科目はいずれも昨年並みの難易度。ただ、科目間で傾向に差もあり、物理基礎は「新傾向問題はほとんどなくなり、センター試験のような学んだ内容を単純に問う出題となった」。