作家、大江健三郎さん死去 ノーベル文学賞、言論活動も
東京大仏文科在学中から作家活動を始め、1958年に「飼育」で芥川賞を受賞。早くから作家としての地歩を築き、独自の小説世界を切り開いた。
その後、障害のある子と生きる決意をした男性を描く「個人的な体験」など自身と家族をモデルにした作品を発表。故郷の四国の森を舞台にした「万延元年のフットボール」などを発表、数々の文学賞を受け、翻訳されて海外でも注目された。
94年に日本人として川端康成に次ぐ2人目のノーベル文学賞を受賞した。
戦後民主主義の思想を基に平和、護憲を主張。「ヒロシマ・ノート」「沖縄ノート」を著した。東日本大震災後は脱原発を積極的に訴えた。