五感を刺激する原画や新作。絵本作家のミロコマチコ個展
躍動感たっぷりの筆致で描いたデビュー絵本『オオカミがとぶひ』(2012年)によって、彗星のごとく現れた絵本作家・ミロコマチコ。デビュー以降、国内外の絵本賞や文芸賞を立て続けに受賞したほか、テレビ番組『コレナンデ商会』(NHK Eテレ)ではアートワークを手がけるなど、アートディレクターや画家としてもその才能を発揮している。
本展では、「ミロコマチコとは何者なのか」をテーマに、近作から新作までの作品を紹介。近年ますます色彩豊かになっている表現方法が、さらに五感を刺激するものへと変容を遂げつつある3冊の絵本原画や、本展のために描き下ろされた初公開の『2匹の声』が展示される。19年に住まいを移した奄美大島で、見えないものの音を聞き、その気配を感じて描いた新作には、決まった形を持たない不思議ないきものが登場する。
さらには、ライブペインティングで描かれた大型作品のほか、装画・アートディレクションの仕事や山形ビエンナーレで発表した立体絵本『あっちの耳、こっちの目』や『からだうみ』なども公開。
ミロコマチコの底知れぬ魅力に迫る本展。どうぞお見逃しなく。
※掲載情報は7月23日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。
Text : Manami Abe