米倉涼子、松嶋菜々子…なぜ人は美脚に魅了されるのか?その歴史を考えてみた
現代になると膝まで見えるミニスカートが大流行する。ミニスカートが一般に広く知られるようになったのには、チェルシーガールと呼ばれる女性たちの存在がある。ロンドンの高級住宅街、チェルシーに集まるロンドン娘たちが最先端の着こなしを楽しみ、流行が始まった。
そしてブームの火付け役が、英国人モデルのツイッギーだ。'67年の来日時には、日本中で大フィーバーを巻き起こした。
「ミニスカートの文化は当時のフェミニズム運動を背景にして、女性の新しい生き方を象徴するものだったのです」(社会学者・太田省一氏)
'80年代になると、さらに欧米の最先端ファッションが日本に流入してきた。
「日本女性の脚が長くなって、体型の西洋化も進みました。スタイルを強調する派手な衣装がもてはやされる時代となりました」(前出・伊藤氏)
スタイルの良さを競うキャンペーンガールが多数登場。その中から、後に女優となって国民的な人気を得る松嶋菜々子なども登場した。
F1をはじめとする華やかなモータースポーツの世界では、レースクイーンが人気となり、飯島直子、インリン、吉岡美穂らがタレントとしても活躍した。
'90年代初頭になると、タレントだけでなく一般女性も美脚を見せることを競う時代となる。
「男女雇用機会均等法の施行で女性の社会進出が進み、男女交際でも女性が主導権を握り始めた時代でした。男性は、美脚をさらしお立ち台で舞う女性たちを羨望の眼差しで見上げていました」(前出・伊藤氏)