500年以上の歴史を持つ嬉野茶を体感する、新たな場所【佐賀シティガイド】
一面緑の茶畑の中にポツンと現れるのが〈天茶台〉。5年ほど前、〈副島園〉内に作られたこの場所では、茶農家やコンシェルジュによるティーセレモニーを体験することができる。
「温泉旅行に行くように、一杯のお茶を目的に嬉野に来て欲しい。そんな思いから生まれたのが〈天茶台〉です。圧倒的な一杯とは、それが作られたお茶畑でお茶を飲むことだと僕は考えています。お茶を生産する場所としてだけではなく、空間としての茶畑の魅力をこの場所で感じていただきたいです」(副島さん)
ティーセレモニーでは、3~4種類のお茶が、茶農家や嬉野で研修を積んだコンシェルジュによって提供される。お茶を淹れる際は基本的に無言。あえて緊張感を持たせ、ゲストがその一杯だけに集中する時間を作り出しているという。
「温度、時間、量など、お茶を淹れるには様々な要素があります。もちろん質問があれば答えますが、お客様にはその所作から感じ取ってもらいたい。茶の木から一杯のお茶になる、その過程を可視化することで、より深く嬉野茶を知ることのできる場所になればと思っています」(副島さん)