令和5年度 大阪公立高校特別選抜 3038人挑む
特別選抜は実技検査のある専門学科などが対象で、総募集人員3136人に対して3057人が出願。平均倍率は0・97倍となっていた。体調不良で当日受験できなかった受験生の救済策として、3月19日に追試験を行う。
大阪市阿倍野区の府立工芸高校では、304人が受験。同校では今年、新型コロナなどによる欠席者はいなかった。休憩時間に換気を心掛けるなど感染症対策に努めながらも、今年度は検査中のマスク着用は任意とした。
この日はほかに、海外から帰国した生徒や日本語指導が必要な生徒らを対象にした選抜試験も行われた。
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特別選抜では、中学校卒業までに習得する基礎的な学力の評価に主眼を置きつつ、思考力、判断力、表現力を問う問題が出された。国数英は基礎的なA問題と標準的なB問題の2種類を用意。各教科の特色と狙いは次の通り。
【国語】A問題では授業内の発表を行う場面設定で、読み上げる原稿内の工夫を問うた。B問題では徒然草が書かれた過程に関する本文の内容を正確にとらえ、要点を的確にまとめる力をはかった。
【数学】A、B問題共通でミニハードルを並べたときの個数と列の長さに関数関係を見いだし、関数を活用する力をみた。また、図形の計量に関する力など平面図形についての総合的な力を問うた。
【英語】A問題では基礎的な文法や会話表現の理解を中心に問い、B問題では会話文などを題材に、内容を読み取る力や英語で表現する力をはかった。リスニングでは状況に応じたコミュニケーション力をみた。
【理科】物理、化学、地学、生物の各分野の幅広い範囲から出題。基礎的な知識と活用力をみた。また資料を読み取る力、実験結果を分析・解釈する力など、科学的に探究する能力の基礎が身についているかをみられるよう工夫した。
【社会】地理的、歴史的、公民的分野における学習内容を総合的に問うことができるよう工夫。グローバル化をテーマに、各分野の知識から多面的・多角的に考察させ、理解する力を問うた。