『設置者不在の“野湯”で死亡事故 中標津の秘湯「からまつの湯」閉鎖危機』へのユーザーの意見まとめ
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風呂は標津川支流の渓流沿いにあり、数人が入れる湯船二つと木造の脱衣所などがある。付近にはかつて営林作業者向けの宿舎があり、昭和50年代に撤去されたが、後に地域の人らが石を積むなどして風呂を整備。近くの養老牛温泉の客や愛好者が多く訪れるようになっていた。70度以上の源泉を入れるバルブと、沢水を入れるバルブが設けられ、利用者が二つを開閉し、湯温を調整できる。
同管理署が医療機関から聞き取った情報によると、事故があったのは昨年11月26日夜。利用者は足を滑らせ、高温になっていた風呂に転落。自ら中標津町内の病院に向かって受診し、釧路市内の病院に転送されたが、全身にやけどを負っており、同12月上旬に亡くなった。当時の湯温など詳細は不明という。これを受け、同管理署は入り口に立ち入り禁止の看板を設けた。
同管理署の松本康裕署長は「安全面などを含めて適切に管理できる団体などが出てきた場合は、国有林貸し付けの手続きを経て施設存続を検討できる」とし、地域の愛好者グループにもこの方針を伝えた。ただ、愛好者の1人は「存続させたいが、個人による管理は難しい」と困惑。松本署長は「管理者が現れない場合、閉鎖を含めて検討せざるを得ない」と話す。