「目指すは十段3連覇」 初防衛の許家元十段
--改めてきょうの碁の内容は
「終盤が難しくて(最も差の小さい)半目差(の可能性)もあった。中盤はっきり残りそうないい感触はあったが4、5目損して一気に細かくなった。打っているときはだいぶ損したな、と。仕掛けようかなと思ったら、逆に左辺仕掛けられて、(石を)取られてもおかしくなかった。一瞬つぶれたかなと思ったけど、ギリギリ耐えていた」
--今シリーズを通して一番苦しかったのは
「第2局がかなり無理気味だった。はっきり負けにした局面が2度ほどあったのでだいぶ地合が離れ、(石を)取りにいっても取れないかな、と。逆転で勝てたのは大きかった」
--仲がよい余正麒八段との対局はどんな気持ちだったか
「不思議だった。ライバルという意識。どっちが勝ってもおかしくない。これからもリーグ戦などで当たるので、その(ライバルという)意識は変わらない。挑戦者になる前は一緒に研究もしていたけど、決まってからは囲碁の話はしていない」
--3月に一力遼九段が棋聖を奪取した。若い2人が日本の囲碁界をどうしていきたいか
「(国別勝ち抜き戦の)農心杯では一力さんにもう少し頑張ってほしかったかな、というのはあるけど…。国際棋戦で、いずれ勝てることを目指していきたい」
--連覇はいくつ目指すか
「あんまり考えたことはなかった。まずは3連覇を」