フェミニズムがテーマの2展から、奥能登国際芸術祭まで。1月・2月のレビューをプレイバック
1930年頃より日本の観光政策として外国人観光客の誘致宣伝に本格活用されるようになった写真。本展では、JTB旧蔵ストックフォトから82点(すべてモノクロ)を選出し、ニュープリントで展示した。1930年代において、これらの写真はどのように扱われたのか、そしてどのように撮られたのか。東京ステーションギャラリー学芸員の若山満大が、同ストックフォトの来歴をたどりながらひも解く。
岩垂なつき評 楊博「no tears」(NADiff Window Gallery)
NADiff Window Galleryで昨年10月から11月にかけて開催されたアーティスト・楊博(Yang Bo)の個展「no
tears」。ロックミュージシャンとして広く知られるイギー・ポップと作家自身の距離感を主題とした本展を、岩垂なつきがレビューする。
高嶋慈評「ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で」「フェミニズムズ/FEMINISMS」(金沢21世紀美術館)
金沢21世紀美術館にて、長島有里枝がゲストキュレーターを務める「ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で」展と「フェミニズムズ/FEMINISMS」展が同時開催されている。ともにフェミニズムをテーマとした2展について、美術・舞台芸術批評の高嶋慈がレビューする。
慶野結香評「⼀歩離れて / A STEP AWAY FROM THEM」展(ギャラリー無量)
ギャラリー無量(富山)にて2021年秋、公募プログラムで採択された松江李穂による企画展が開催された。1990年代生まれの作家4人が出品した本展について、国際芸術センター青森[ACAC]学芸員の慶野結香がレビューする。
松井茂評「奥能登国際芸術祭2020+」の場所と芸術とそれをめぐる人々
能登半島の先端に位置する石川県珠洲市を舞台に、2020年秋に予定されていたものの、新型コロナウイルスの影響により2021年秋に延期して開催されることになった「奥能登国際芸術祭2020+」。16の国と地域から53組のアーティストが集まったこの芸術祭で得た知見を、詩人で情報科学芸術大学院大学(IAMAS)准教授の松井茂がレポートする。
青木彬評「Art for Field Building in Bakuroyokoyama:馬喰横山を手繰る」(MIDORI.so
Bakuroyokoyama)
昨年12月から馬喰横山のシェアオフィスを拠点に、アートマネージャー・ラボのプロジェクト「Art for Field Building in
Bakuroyokoyama」がスタート。第1弾の展覧会「馬喰横山を手繰る」には、遠藤薫、工藤春香、本間メイが参加し、歴史ある街で行ったリサーチの過程と成果を展示した。こうしたアーティストによる「フィールドビルディング」にはいかなる可能性があるのか? 「多孔化」をキーワードに、インディペンデント・キュレーターの青木彬が論じる。