森山未来さん「生活の中から作品を」 異人館にアーティスト向け施設
無料で利用できる「アーティスト・イン・レジデンス神戸」で、外国人向けマンションの2、3階をリノベーションし、各階2LDKの約130平方メートル。寝袋を持ち込めば、10人前後が寝泊まりできるという。
開設のきっかけは1月、森山さんがデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)で開いたダンスのイベント。10日間の滞在で「宿泊だけでなく、地元の人と交流し、生活の中から作品をつくれる場所」を探したが、思うような施設は見つからなかった。相談した神戸フィルムオフィス代表の松下麻理さんと「ないなら自分たちでつくってしまおう」と盛り上がった。アートディレクターの遠藤豊さんや不動産会社代表の小泉寛明さんらも賛同し、物件探しなどの準備が急ピッチで進んだという。
施設は森山さんらが設立した一般社団法人が運営。音楽や映画、美術など利用者のジャンルは問わない。市内のアート、文化施設とも連携する。無料で使ってもらうため、6月末まで資金350万円をクラウドファンディングで募る。
森山さんは「北野はモスクや教会、神社などがあり、世界中の宗教施設が集まった面白い地域。滞在するアーティストと地元の人と交流する場も、走りながら考えていきたい」と話していた。【山本真也】