プロが指南 就活の極意 就活を失敗する学生の共通点とは
さて、内定率が約8割と多くの就活生が内定を獲得している令和6年3月卒の大卒就職活動ですが、6月に入ってもいまだ内定を獲得できず就職留年を視野に入れた学生が増えています。なぜ、このようになってしまうのか失敗例を一部ご紹介させていただきます。
①自分は何とかなると考えている
先輩たちが内定を獲得している姿を見たり聞いたりして、「自分も何とかなる」と思っている学生は多いです。しかし、楽観的に考えすぎるのは決して良くはありません。やるべきことをしっかりとやって「何とかなる」と思うなら悪くないのですが、やるべきことをやらずに「何とかなる」と思っている学生は意外と多いです。気付いたときには、周りは内定を獲得しているのに自分は内定がない、という状況にならないようにリスク管理を徹底しましょう。
②志望する業界や企業を絞り過ぎている
以前からある代表的ともいえる失敗例です。学生優位となる売り手市場といわれる就活環境だと危機意識が低下し、エントリーする企業が減少します。結果として、人気企業ばかりにエントリーが集中し、全て落選といったケースが多くあります。エントリーした企業から必ず内定がもらえる保証はありませんので、最悪な状況をイメージしながらエントリーするようにしてください。
③就活のルールに縛られ、目的を見失う
就職活動には就活のノウハウが詰まった就活本が多くあります。しかし、テクニックばかりに意識が向いている学生を多く見ます。大前提なのは「自分らしさ」を表現することです。面接時の回答方法や表現の仕方などさまざまなテクニックがありますが、表面的な部分ばかりつくろっても〝自分らしさ〟という本質的な部分が伝えられないと評価を得るのは難しくなってしまいます。
中には、表面的な部分だけで内定が獲得できることもあるかもしれませんが、決してそのような企業ばかりではありません。器用さに欠け、下手なりにでも自分の言葉で思いを伝えることで内定を獲得した例は多くあります。面接は「求職者の性格や職務に対する意欲や適性、能力の確認を行うため」に実施されるものです。テクニックだけでは意欲や熱意が伝わらないこともありますので、テクニックに縛られないように注意してください。
インターンシップの段階では、この3つのうち、いずれかに当てはまっても挽回できる時間があります。本番までに問題を把握し、改善することで最悪な結果にならないように今から計画的に進めるようにしてください。(「内定塾」講師 齋藤弘透)