埼玉・熊谷の市営屋外プール、51年の歴史に幕
プールは昭和46年7月に開業した。8840平方メートルの敷地に遊泳用、子供用、幼児用の3種類のプールを擁し、遊泳用プールに備え付けられたウオータースライダー(延長11・6メートル)が目玉の遊具として人気を集めていた。
市によると、プールでは老朽化による施設の水漏れなどの不具合が起きており、営業を再開するには多額の修理費用がかかる。このため、レジャーの多様化に伴う近年の利用者数減少の傾向も踏まえ、営業を取りやめることを決定した。
市は今後、屋外プール跡地の利用策の検討に入る。9月16日まで市民らに意見を募り、寄せられた声を踏まえて方針を決める。市の担当者は「市民の健康増進に資するようなスポーツ・レクリエーション施設を模索する」と説明している。
一方、屋外プールが市民から長年愛されてきたことから、市は9月23日に現地で「お別れイベント」を開催する。開業以来の歩みを紹介する写真の展示や売店の臨時営業を行うほか、3種類のプールのうち子供用と幼児用を特別に開放し、往時の雰囲気を味わってもらう。(中村智隆)