竜王戦本戦3回戦、広瀬章人八段VS伊藤匠六段…両者得意の相掛かりに
1組5位で本戦入りを果たした広瀬八段。前期竜王戦七番勝負は挑戦者として藤井聡太竜王と戦い、2勝を挙げて力を見せた。本戦では鋭い寄せを武器に「1組の壁」として若手棋士の前に立ちはだかる。
伊藤六段は5組優勝で2期連続の本戦出場。本戦1回戦で出口若武六段、2回戦では大石直嗣七段を破って勢いに乗っている。序盤研究の深さで知られ、中終盤では手堅い手を好む。
開始前、伊藤六段はいつも通り落ち着いた様子で、「伊藤流」で駒を並べた。広瀬八段は駒を並べ終えると、扇子で仰ぎながら対局開始を待った。ゆったりとした雰囲気だ。
振り駒で広瀬八段が先手になり、静かに飛車先を突いた。伊藤六段は△8四歩と応じ、戦型は両者得意の相掛かりに進んでいる。(読売新聞・吉田祐也)