アインシュタイン「日本のバイオリン王」宛ての手紙 愛知でレプリカ展示
大正末期に政吉の長男梅雄と三男鎮一(音楽教室「スズキ・メソード」創始者)がドイツに渡った際、著名バイオリニストのフリッツ・クライスラーと交流を持った。クライスラーの友人だったアインシュタインもよくバイオリンを演奏していたといい、それがきっかけで鈴木バイオリンがアインシュタインの手に渡ったという。
手紙は1926(大正15)年11月2日付。アインシュタインは自身が持つ独製バイオリンと比較し、「両令息も私も共に貴器が優秀だという意見に一致しました」などとつづり、「最優秀なる貴台の芸術に対して驚嘆の念を禁じ得ません」と賛辞を贈っている。
政吉が創業した「鈴木バイオリン製造」が2021年に移転してきたことを受け、大府市は「バイオリンの里」構想を掲げている。【黒尾透】