新作も加わり戻ってきた!「ヒグチユウコ展 CIRCUS FINAL END」六本木にて開催
少女、キノコ、不思議ないきものたち。自由な発想と深く描きこまれる繊細なタッチで、独自の世界観を発表し続けている画家のヒグチユウコ。作品制作だけでなく、絵本の刊行や、ファッションではグッチとクリエイションを行うなど、幅広いジャンルで世界を広げている。
2019年1月には、東京・世田谷文学館にて初の大規模個展『ヒグチユウコ展 CIRCUS』が開催。その後(まるでサーカスのように!)兵庫、広島、静岡、高知、愛知、福岡、長野、岡山、なんと全国9か所を巡ってきた。そして、ふたたび東京に『ヒグチユウコ展 CIRCUS FINAL END』として、戻ってくる。
六本木の「森アーツセンターギャラリー」で開催される本展には、これまで巡回展で展示された約500点の作品のほかに、紹介しきれなかった作品を加えて、約1500点が展示される。
会場ごとに描き下ろされたヴィジュアルや、本会場のために描き下ろされた大作『終幕』(2022年)、さらには「サーカス」にちなんで新たに描き下ろした原画など、これまでの『CIRCUS』展をも総括する大規模な展示となる。
手がけた絵本からは、『ふたりのねこ』(2014年)や『ギュスターヴくん』(2016年)、『ほんやのねこ』(2018年)などより原画を展示。可愛らしくも、どこかホラー味のある、不穏な世界に思わず見入ってしまう。原画だからこそ、繊細に描かれた作品とじっくり向かい合って楽しんでほしい。
そのほか、最近の活動から生み出された作品も多数展示。本の装画や、映画にまつわる作品、自主制作で発刊された画集『Fear』のための作品など、ヒグチユウコさんの現在までが網羅されている。
さらには展覧会後のお楽しみもたくさん。展覧会のためのオリジナルグッズにも新作が登場し、展覧会場と同フロアにオープンする「CANTEEN GUSTAVE by THE SUN & THE MOON〈Cafe〉」では、作品の世界観にリンクした料理が楽しめる。特製のお皿がプレゼントされるメニューも、枚数限定で登場。
広がり続けるヒグチユウコさんの世界に、たっぷりと浸ってほしい。
Text:Hiromi Mikuni