阪急東宝グループの創始者・小林一三。生誕150周年を記念する展覧会シリーズが逸翁美術館で開催へ
小林一三は19歳で慶應義塾を卒業し、三井銀行で本店勤務の後、大阪支店に赴任。1907年に三井銀行を退職し、箕面有馬電気軌道(現、阪急宝塚線・箕面線)を創立した。鉄道を敷いて沿線を開発し、郊外の住宅に住み、百貨店でショッピングをして、演劇や映画を楽しむという、小林一三が提案したライフスタイルは、阪急沿線だけにとどまらず、全国へと広がっている。
本展の会場は、小林一三の雅号「逸翁」を冠し、1957年に開館した逸翁美術館。小林一三の功績を振り返る展覧会を、2023年度から4回にわたって開催する。
第1弾は「阪急昭和モダン図鑑」展(4月15日~6月18日)で、池田文庫が所蔵するポスター、写真、ファッション雑誌、映像等を通じて1920~1930年代の阪急沿線の発展と人々の暮らしに迫るものとなる。
第2弾の「はっけん!小林一三と宝塚」展(7月1日~9月3日)では、小林一三生誕150周年と宝塚音楽学校創立110周年にちなみ、小林一三と宝塚に焦点を当てる。続く第3弾の「楽しい茶の湯
タノシイチャノユ」展(9月23日~12月17日)は、茶道を好んだ「風流人」としての小林一三を取り上げるものだ。
締めくくりとなる第4弾の「Theコレクター逸翁
~その収集に理由アリ~」展(2024年1月20日~3月17日)では、絵画や古筆、茶道具など多岐にわたる小林一三のコレクションのなかのから、小林一三との思い出深い作品をエピソードとともに紹介するという。
ビジネスのみならず、文化にも大きな影響を与えた小林一三。その功績を改めて振り返る好機となりそうだ。