ウクライナ避難した子どもの絵画展、日本人学生と留学生が意見交換「平和への思いは一緒」
絵は、ポーランドの首都ワルシャワで日本語学校を経営し、避難民の支援を行っている坂本龍太朗さんが提供した。坂本さんが同国で出会った8~15歳の避難民の女の子4人が、平和への願いや日本からの支援への感謝の気持ちを込めて描いた作品42点が展示されている。
21日のイベントには、長崎国際大の日本人学生4人と活水女子大の外国人留学生7人が参加。鑑賞後、印象に残った作品を選び、絵から感じ取ったことを伝え合った。
上海出身の江明馨さん(20)は、画用紙に青や赤の花をばんそうこうで貼り付けたように描いた「美しい自然を返して」と題した作品を選んだ。江さんは「花は平和の象徴だと思う。壊された自然や平和を取り戻したくても、子どもの力では方法がわからず、やるせない気持ちがばんそうこうに表れているのではないか」と推し量った。
他の学生らはうなずきながら「気付かなかった」などと感想を述べていた。長崎国際大2年の西田明日香さん(19)は、「自分にはない視点で絵を見られた。異文化の中で生きていても、平和への思いは一緒ということにも気付くことができた」と話した。
主催する県内の任意団体「ながさきWell―beingミライ研究所」代表で、長崎国際大国際観光学科の佐野香織准教授は「(長崎に原爆が投下された)8月9日前後は、長崎にとって平和を考える大切な時期。家族や友人と絵画展を見て、ウクライナの子どもたちの思いに触れ、平和について対話をしてほしい」と呼びかけている。
同展は8月10日まで。同14~18日は、長崎市銅座町の十八親和銀行本店でも行われる。