おいしいものの力で、私を変える![千春&明夏の女流棋士ここだけの話]
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前回書かせていただいたように、高校卒業後、家にいることが多い私は、普段はこれといった変化のない日常――まったりと囲碁の勉強、そして毎日1時間(が目標)のエアロバイク――を送っています。
遠征する時は、とにかく現地に到着するまでは緊張しっぱなし。今でも忘れられないのが、初めてタイトル戦で記録係を務めた2020年10月の女流本因坊戦挑戦手合です。
会場は鳥取県湯梨浜町の旅館「望湖楼」。スタッフさんからはあらかじめ、特急「スーパーはくと」のチケットを渡され、関係者のみなさんとは電車の中で合流することになっていたのですが、私はなぜか新大阪駅の新幹線のりばに向かい、改札で切符が通らず、頭の中が「?」マークでいっぱいに! あやうくパニックになりそうなところを優しい駅員さんが助けてくださり、なんとか待ち合わせの時間には間に合いましたが、このときの経験から、遠征の時は石橋をたたきまくるぐらいに、ゆとりをもって行動するようにしています。
ゆとりを持って行動すると、現地で時間を持て余すこともあるんですけど、食いしん坊な私はそれをおいしいものをいただくことにあてています。
一番好きなのは、名古屋めしです。名古屋で手合があるときは、基本、前泊するのですが、前日も少し余裕を持って名古屋入りします。対局前夜にバタバタするのもイヤだし、なにより、19歳の食欲が手合前日の緊張を吹き飛ばしてくれるのです。
きしめん、 味噌(みそ)カツ、手羽先、天むす、味噌煮込みうどん、などなど……どれもおいしくて感動的な名古屋めし。そうそう。コメダ珈琲のシロノワールも名古屋で食べると格別においしい気がします。私が食べた期間限定のシロノワールは、チョコレートソースがたっぷりかかっていて、おいしくて、大満足でした。