原坂一郎の子育て相談 食事中の姿勢が悪い5歳の息子
幼稚園の年中組で、もうすぐ5歳になる息子は、食事のとき、頰づえをついて片手で食べたり、体を斜めにしたりなど、姿勢が悪くて困っています。そのせいか食べ終わるのも遅いです。食事中、何度か注意をしていますが、注意ばかりしていると食事が嫌いになってしまうのでは、とも思っています。姿勢が正しくなるような方法や、よい注意の仕方があればぜひ教えていただきたいです。
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食事中に注意ばかりされていては確かに食事が楽しくなくなってしまいますよね。しつけの中でそういうことも考えるあなたを素晴らしいと思います。
まず、姿勢が正しくなる方法です。おそらくお子さんは食事中だけでなく、普通にいすに座るときや、ただ立っているときも、長時間、同じ姿勢を保持するのが難しいのではないでしょうか。毎日たくさん歩き、運動もし、足腰を鍛えて、子供なりの基礎体力をしっかり養ってほしいと思います。
次に「よい注意の仕方」ですが、注意することは悪いことではありません。あなたなら注意の仕方も気を付けていると思います。注意しすぎかも…と思うときは、その前後にお子さんがうれしくなる言葉をかけ、楽しくなる関わり方をしてください。たとえば「ほら、体をまっすぐにして!」と言ったあとに「おいしそう! もらっちゃおうかな~」などと冗談を言う。注意で姿勢を正しくしたなら「ちゃんとできたね。偉い!」とほめる。そんな関わりがあるだけで食事は楽しい雰囲気になります。
食事中、子供に「ひじ!」「足!」と単語で言う人がよくいますが、それは、しつけではなく文句です。「ひじをついたらダメ」「足はバタバタと動かさないようにね」と丁寧に言うと、子供はその通りにしますよ。(こどもコンサルタント)
■はらさか・いちろう 23年間の保育士勤務を経て平成16年から、こどもコンサルタントとして研究・執筆・講演活動を行う。日本笑い学会理事。自他共に認める怪獣博士でもある。
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