3537作品から選抜! 『第25回文化庁メディア芸術祭』受賞作品、結果発表。
去る3月8日~13日には第25回の受賞作品発表を前に、〈表参道ヒルズ スペースオー〉で『文化庁メディア芸術祭 企画展 AUDIBLE SENSES』が開催された。入口で来場者を迎えたのは、過去24年間の受賞作を並べた年表のパネル。そこにはテクノロジーの進化やその年の出来事によって、時代の空気やムーブメントが垣間見えた。同時に、アウトプットする媒体やツールは変わっても、古さを感じさせない作品が多いことに気づかされた人も多いはずだ。
会場にはインタラクティブな作品を中心に、厳選された歴代の受賞作を展示。例えば、空間に流れる電磁波をセンサーが感知し、真鍋大度が映像化、坂本龍一が音楽に変換して、巨大なパネルに映し出す《センシング・ストリームズ2022ー不可視、不可聴》。また、オープンリール式テープレコーダーを再生する間、磁気テープが独特の模様を描きながらアクリル容器にたまり、一定量に達すると不思議な音とともに高速で巻き上げる和田永の《時折織成 ―落下する記録―》などが紹介された。
ほかにも、ボタンを押すと手書きのキャラ「リズムシ」が踊り出す、成瀬つばさの人気アプリ《リズムシ》や、VRゴーグルを装着してレールの上の障害物を避けるゲームを楽しみながら、リズムに合わせてコントローラーを操作するMarc FLURY / Brian GIBSONの《Thumper》など、シンプルながら中毒性のある作品に来場者は夢中になって触れていた。
そして、その企画展の最終日には、場内のモニターと公式YouTubeチャンネルにて、『第25回文化庁メディア芸術祭』の受賞作品を発表。3537作品もの応募作から、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門の大賞、および優秀賞やソーシャル・インパクト賞、新人賞などが選出された。