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熊本藩のスパイは見た…「薩摩藩主は猪狩りばかり」「年貢取り切れなければ容赦」
2023-05-18
熊本藩のスパイは見た…「薩摩藩主は猪狩りばかり」「年貢取り切れなければ容赦」

 熊本大は18日、江戸時代初期に熊本藩が薩摩藩に送り込んだ密偵からの報告書を発見した、と発表した。税収から藩主の娯楽まで、藩の内情を簡潔に記した内容。初期の薩摩藩に関する史料の多くは、幕末や明治期の混乱で失われ、他藩のスパイの「薩摩リポート」が見つかったことに、専門家は「薩摩藩の研究に重要な史料になる」と期待している。


 報告書は1651年、熊本藩の目付(密偵)が見聞きした情勢を18か条にわたって記したもの。同大永青文庫研究センターの後藤典子特別研究員が昨年、同大が所蔵する熊本藩筆頭家老の「松井家文書」約3万6000点の中から見つけた。
 藩の税制や、洪水で被災した鹿児島城の復旧工事の状況、実効支配する琉球・八重山の状況など、幅広く情報収集していたことが伝わる内容。農民が虫害で年貢を納めるのに困っており、「未納分は厳しく取るが、取り切れなければ容赦するとのこと」と状況を報告。また、異国船への警備について「5人、または3人ずつ番人が置かれている」と言及している。
 薩摩藩主・島津光久に関しても、参勤交代に出発する予定日や規模など詳細を調べる一方、光久が娯楽で「猪狩りばかりなさっている」とも報告。一方、薩摩側から見た熊本藩主・細川家には、「借銀(借金)は決してないだろう」との評判を記してあった。
 鎖国下でも琉球や中国と交易していた薩摩藩に、幕府は「外国と結託する恐れがある」と警戒。細川家に薩摩の監視を期待していたという。熊本藩が密偵を送り込んだ背景には、こうした事情があったとみられる。
 この日の記者会見で、稲葉継陽センター長は「薩摩の抑えとして、熊本藩が重要な役割を担っていたことがわかった」と指摘。同席した鹿児島大の原口泉・名誉教授も、「薩摩藩の仕組みが具体的にわかる質、量ともに第一級の史料だ」と述べた。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/154564995763fb6fef631197a37d31efc4e52c84

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