• Online Tools
  • - Calculators
    • Character Count
  • - Download
    • TikTok Download
    • DouYin Download
  • - Web Tools
    • BASE64
    • Base64 to Image
    • Image to Base64
    • URL Encoding
    • JavaScript
    • Timestamp
    • Unicode Converter
    • JSON Format
    • Modify Extension
    • Make List
    • CSS Optimizer
  • - Encryption Tools
    • MD5 Encryption
    • Random Generator
  • - Image Tools
    • Image Compression
    • QR Code Generator
    • QR Code Reader
    • Wallpaper Preview
    • Image EXIF
  • - Info Sheets
    • Blood Type Heredity
    • Clothing Sizes
  • [email protected]
DopuBox
  • English
  • Español
  • Français
  • 日本語
  • 한국어
  • 简体中文
  • 繁體中文
全部 ニュース Meta Code 文化・アート
作者本人が語る『街とその不確かな壁』:村上春樹の講演録を『新潮』が収録
2023-06-08
作者本人が語る『街とその不確かな壁』:村上春樹の講演録を『新潮』が収録

滝野 雄作
6年ぶりの長編『街とその不確かな壁』は発売以来、たちまちベストセラー入りしているが、その物語は複雑で難解という声を聞く。6月7日に発売された文芸誌『新潮』に収録された村上春樹の講演録は、著者独特の作品世界を理解するうえでかっこうのヒントを与えてくれるだろう。
今年1月後半から5月半ばまで、著者はアメリカのマサチューセッツ州にあるウェルズリー女子大に特別客員教授として招かれ、講義を行った。同大学は、2人の国務長官、ヒラリー・クリントンとマデレン・オルブライトを輩出した名門校である。『新潮』に掲載されたのは、その際の4月27日、大学の講堂で900人の聴衆を集めて英語で行われた村上春樹の講演録であり、日本語とともに併せて英語版も載せている。

雑誌掲載に際し、『疫病と戦争の時代に小説を書くこと』というタイトルについて、著者は前書きでこう書いている。

「『ちょっと広く構えすぎたかな』という危惧はあったものの、今のこの時点で作家が人々を前に話をするとすれば、このテーマで話すしかあるまいという思いがあった。」

その内容は最新作の作品世界を理解する上で、また今の「疫病と戦争」という混迷の時代を著者はどう考えているのか、極めて興味深いものになっているのでそのエッセンスを紹介しておきたい。

『街とその不確かな壁(The City and Its Uncertain Walls)』は、主人公が高い壁に囲まれた(架空と思われる)街とその外にある現実生活と、この2つの世界を行き来する物語である。著者は、本作の原型となる中編小説を40年前に書いていた。講演では、作品の内容を要約したうえで、こう語っている。

「そしてその話を実際に書き直してみて、僕は驚きの念と共にひとつの事実を発見することになりました。これは実に今、この時代に合致した物語だったのだという事実を。」
著者はコロナ禍とウクライナ戦争について「この二つの大きな出来事は、一体となって世界の流れを大きく変えてしまった」と語る。まず、コロナによって3年間、日常の行動が制限され、インターネットを使ったコミュニケーションが主流となったことが、「我々の精神に何らかの影響を及ぼさないわけはありません」「コロナ渦をくぐり抜けたことによって多かれ少なかれ何らかの損傷を負ったはず(略)それは癒される必要があることでしょう」と語る。

そのさなかに起こったウクライナ戦争は、主要国家間の「密接な交流」と「依存」といった「ある種の信頼関係」を壊し、結果、多くの国が日本も含め「軍備を増強」、国家間、ブロック間の対立を招き、「恐怖が顕在化」するようになったという。結果、

「信頼感よりは警戒心が力を持ち、我々のまわりには頑丈な壁が築かれつつあります。そして人々は各自に選択を迫られている(略)安全と現状維持を求めて壁の中に閉じこもるか、あるいはリスクを承知の上で壁の外に出て、より自由な価値観を求めるかです。」

そして自身の作品について言及する。

「しかし彼(主人公)はその街の中に暮らしながら、『何かが間違っている』という思いを心の底から追いやることができません。壁の中から排除された自我は、いったいどこに追いやられたのだろうと。彼はそこになにかしら自然ではないものを感じ取っています。」

そこからさらに物語の内容に踏み込んでいくのだが、それは是非、この講演録を読んでほしい。必ずや、この作品が訴えかけるメッセージとは、「そういうことだったのか!」と腑(ふ)に落ちることだろう。

そして最後に著者は、「この時代に小説はどれほどの効力を持ちうるか?」という問いを発し、講演を結んでいる。彼の解答は「あまりたいしたことはできそうにありません」「小説には即効的な力は、残念ながらほとんどないからです」と語る。しかし──。

「でも僕が思うに、小説という形態の優れた点は実に、書くのにも読むのにも時間がかかるというところにあります。時間をかけてしか生み出せないもの、時間をかけてしか受け取れないもの──そういうものがこの世界にはやはり必要であるはずです。」

即効的な情報が求められている時代にも、「たっぷり時間をかけて、そこから大事な滋味を引き出してくれる」読者はいるはずだと著者は説く。

「戦争と疫病のこの厳しい時代にあって(略)知性は恐怖心を克服できるのか?その結論は我々の手に委ねられています。そこでは即効的な結論ではなく、時間をかけた深い考察が要求されています。」

「小説が、物語が、少しでもそのような考察の力になれるといい。それが我々小説家の心から望んでいることです。どうか時間をかけて本を読んでください。」

作家の願いは読者に届くか。
滝野 雄作
書評家。大阪府出身。慶應義塾大学法学部卒業後、大手出版社に籍を置き、雑誌編集に30年携わる。雑誌連載小説で、松本清張、渡辺淳一、伊集院静、藤田宜永、佐々木譲、楡周平、林真理子などを担当。編集記事で、主に政治外交事件関連の特集記事を長く執筆していた。取材活動を通じて各方面に人脈があり、情報収集のよりよい方策を模索するうち、情報スパイ小説、ノンフィクションに関心が深くなった。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/b4de7a3240eb51e068e77e138f57050329dd3e00

Other Tools
  • Character Count TikTok Download DouYin Download BASE64 Base64 to Image Image to Base64 URL Encoding JavaScript Timestamp Unicode Converter JSON Format Modify Extension Make List CSS Optimizer MD5 Encryption Random Generator Image Compression QR Code Generator QR Code Reader Wallpaper Preview Image EXIF Blood Type Heredity Clothing Sizes
  • 一力が本因坊初防衛
    2024-05-30

    日テレ、意思疎通できず信頼喪失 「セクシー田中さん」の調査結果
    2024-05-31

    藤井聡太八冠が勝ち、最終局へ 将棋叡王戦で2勝2敗
    2024-05-31

    現代詩の「中原中也賞」、俳句で培われた言語感覚…「新たな音やリズム」ジャンルを往来し追求
    2024-06-02

    杉真理×和田唱がビートルズをとことん語る!NHK-FMの人気番組「ディスカバー・ビートルズ」がオンライン講座として復活!
    2024-06-02

    富士山麓のダイナミックな食材を味わう“奥・山梨”のガストロノミー〈Restaurant SAI 燊〉。
    2024-06-01

    大阪はアートとデザインの街となるか? Osaka Art & Design 2024の見どころをレポート
    2024-06-03

    映像化は「作家の意向第一」と小学館が指針
    2024-06-02

    「警察密着24時」担当者ら懲戒 テレビ東京、石川社長は3割返上
    2024-06-03

    応挙手本?に描いたトラ甦れ…徳島の寺のふすま絵修復へ
    2024-06-04

    写真家たちは強大な権力の抑圧にどう抗ったのか。バルト三国の写真家に焦点を当てる展覧会をレポート
    2024-06-04

    レイモンド・ローウィの名言「優れたインダストリアルデザインは、…」【本と名言365】
    2024-06-04

    「CLAMP展」が国立新美術館で7月より開催。展示数は史上最多の約800点
    2024-06-04

    「ART OSAKA 2024」が7月18日より開幕。近代建築と現代美術のコラボレーションにも注目
    2024-06-04

    【1971年の今日 : 6月5日】京王プラザホテル全面開業―今からは想像もできない着工前の巨大な貯水池だった頃の写真も
    2024-06-05

    島左近の墓、京都の寺で発掘調査 三成の腹心、関ケ原後も生存?
    2024-06-05

    「再会長江」北京で特別上映 竹内監督のトークイベントも
    2024-06-04

    ビル・エヴァンスの名言「才能なんて取るに足りない」【本と名言365】
    2024-06-05

    「Osaka Art & Design 2024」(大阪市内)開幕レポート。何気ない日常のなかで多様なカルチャーに触れる
    2024-06-06

    佐渡金山「情報照会」と勧告 世界遺産登録に可能性残す
    2024-06-06

    ©  Dopu Box
    💛