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国内最大の鉄剣「蛇行剣」、保存処理は気の遠くなる作業の連続…奈良・富雄丸山古墳で出土
2023-07-02
国内最大の鉄剣「蛇行剣」、保存処理は気の遠くなる作業の連続…奈良・富雄丸山古墳で出土

 片面の保存処理が終わり、27日、報道陣に初めて公開された富雄丸山古墳(奈良市)出土の蛇行剣。木製の 鞘(さや) の痕跡が見つかり、 柄(つか) 付近からは漆や赤色顔料(水銀朱)も検出された。うねうねとした剣身の屈曲がよりはっきりするなど、大きな成果を示した舞台裏では、土やサビを取り除く気の遠くなるような作業が続けられていた。(土谷武嗣)


 蛇行剣の剣身は長さ2・37メートル、幅6センチで、国内最大の鉄剣だ。奈良市教育委員会と奈良県立橿原考古学研究所(橿考研)が、盾形銅鏡とともに<大発見>を発表したのは今年1月。銅鏡はその際、実物を報道公開したが、鉄剣は「保存処理が必要」として非公開だった。

 鉄剣は昨年12月、同古墳の埋葬施設から取り上げられた。取り上げの際は破損を防ぐため、上からアクリル樹脂を塗って強化。さらにガーゼを貼り付け、発泡ウレタンで周囲の土ごと固定した。研究員による搬出作業には2日間かかった。
 クリーニングの準備は3月、橿考研内の作業室で始まった。担当したのは、藤ノ木古墳(6世紀後半、奈良県斑鳩町)の金銅製品(国宝)の保存修理などで実績のあった総括研究員、奥山誠義さん(47)だ。文化財保存の専門家として知られる奥山さんは「鉄剣の表面には、木や漆、顔料などの有機物が残されている可能性があるため、非常に神経を使った」と作業を振り返る。

 まずは取り上げの際に固定した発泡ウレタンを除去。通常はノコギリやカッターで切断するが、透過X線撮影の結果、鉄剣には亀裂などが確認され、「振動を与えたくなかった」との理由から、はんだごてで溶かして切ることにした。
 クリーニングは4月から2か月かけて行われた。作業は手術用の顕微鏡越しで、一度にできる範囲は最大で5センチ四方。薬剤で樹脂やサビを溶かし、竹串や針、ピンセットで取り除く作業を繰り返した。付着物が少なければ1日で20~30センチ進められるが、漆や赤色顔料の上の土を取り除く際は、5センチ四方で作業が終わってしまう日もあった。

 奥山さんは「砂一粒一粒を落としていくような細かな作業で、残すべき情報かどうかを検討するのに非常に気を使った」と語り、「(剣の様子を伝える)様々な有機物が『よくぞここまで残っていた』と驚いた。反対側のクリーニングも進め、鞘に使われた木材の樹種や、朱の利用法も調査したい」と意気込む。

 もう一方の面のクリーニングは今年秋頃までかかる見込み。将来的には公開する方針だが、現時点で時期は未定という。
 奥山さんは「砂一粒一粒を落としていくような細かな作業で、残すべき情報かどうかを検討するのに非常に気を使った」と語り、「(剣の様子を伝える)様々な有機物が『よくぞここまで残っていた』と驚いた。反対側のクリーニングも進め、鞘に使われた木材の樹種や、朱の利用法も調査したい」と意気込む。

 もう一方の面のクリーニングは今年秋頃までかかる見込み。将来的には公開する方針だが、現時点で時期は未定という。

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/0d3aa53d5287b56c9062fe5d803fa415d7c6e3d9

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