IMA next #031 審査員・横浪修、テーマ「CHILDREN」にまつわるQ&A
Q. 今回のテーマを「CHIDLREN」にした理由とはなんですか。
A. もともと他人の写真を評価できるタマでは無い、なぜならば、才能や表現は人それぞれなんです。本当は審査員を辞退したいのですが、せっかくお声をかけて頂いたのも何かの縁、自分に出来ることはなんだろうと考えたときに、いままで多くの子どもの撮影してきたので、そこは自分の中で消化できるのではと思っています。
Q. 今回のテーマについて、どのような作品を期待していますか。
A. 既成概念にとらわれないでください。
Q. ユニフォームを着て、白い背景の前でフルーツを肩に挟むポーズをするという同じ条件下で撮影することで、逆にそれぞれの個性を引き出した「1000 Children」は横浪さんの代表作のひとつです。さらに「1000 Children」被写体の子どもたちを数年後に同じ条件下で撮影したり、もっと幼い子どもたちが本能のままに泣く姿をとらえた写真を収録する『野生の子供達』をリリースしたりと、子どもの撮影をライフワーク的に続けられています。子どもを撮り続けることで、ポートレイトへの向き合い方は変わりましたか?
A. 子どもたちはとても素直です。取り繕ったり自分をよく見せようとかそんな事は考えません。とてもダイレクトです。なのでこちらも真っ直ぐに正直に向き合わないと刻々と目の前で変化している事についていけません。
チャンスを逃さないようにとても集中しないといけません。目の前で起きてるドキュメンタリーを逃さない為に。
また、子どもと大人では、自分がどう見られるかを気にする自意識に違いがあると思います。大人の無意識の表情を引き出す上で。
Q. 子どものポートレイト撮影の経験は、どのように活きていますか。
A. 大人の撮影ではいかに自然にしてもらうかです。そのような空気を作るようにしていますが…なかなか難しいです。
ただ子どもはもっとストレートです。チャンスを逃さないために集中している点は大人の撮影でも活かせれてると思います。
Q. 広告や雑誌で第一線のフォトグラファーとして活躍されながら、パーソナルワークも継続して制作されています。どのようにして、コミッションワークとパーソナルワークのバランスを取っていますか。
A. 両方行うことでお互いいいバランスを保てると思います。片方ばかりやってると息詰まったりしますが両方やるから良いバランスがとれてると思います。
Q. 広告や雑誌のように1点や数カットを選ぶときと、写真集のために写真を選ぶときでは、セレクトの基準はどう変わりますか。
A. 写真集の場合、全体の流れや向きを気にしながら考えたりします。
Q. 今後の予定を教えてください。また、「Children」シリーズは継続される予定ですか。
A. 100Children、1000Childrenのその後の撮影を進めていますが連絡が取れなくなったりして中々上手いこと進んでいませんが、いまの所160人以上は撮影していますので、途中経過として今年中に写真集にしようと考えています。
魅力的な被写体であるだけでなく、多くのインスピレーションを与えてくれる子ども。あるいは子どもの存在や、子ども時代のノスタルジーを想起させるイメージなど、そこにはたくさんの表現の可能性を見つけることができます。横浪修が「100 CHILDREN」でとらえる子どもたちの姿は肩にりんごを乗せ、その違和感や緊張感から、普段の子どもたちとは違う表情を見せています。ひとつのアイデアで引き出せる表情や、あなたにしか撮れない子どもたちの素顔など、「CHILDREN」というテーマをもとに、ユニークな表現をお待ちしています。
IMA next第31回、横浪修が審査する「CHILDREN」へのご応募お待ちしています!